大友落月記

大友落月記

(みんなの評価)

内容

望まぬ戦もせねばならぬ。お家の分裂を防ぎ、領土と民を守るため。 乱世を「武に生きる」男たちが命を賭して貫き通したものとは?

詳細

「新人離れしたデビュー作」と各紙誌が絶賛した『大友二階崩れ』のその後を描いた新作が早くも登場。「泣く英雄」を描いた前作に対し、「武に生きる」男たちがやはり「義」をめぐり繰り広げる熱き物語。大友義鎮(のちの大友宗麟)が当主となった「二階崩れの変」の5年後、強大化した大友家に再び熾烈なお家騒動が出来。通称「小原鑑元の乱」を重臣たちを通して描く。
物語を引っ張るのは『大友二階崩れ』の主人公の長男・吉弘鎮信。当主・義鎮が「政」より美と女を重んじた結果、「二階崩れの変」を平定した重臣たちと当主との間に権力の二重構造ができあがり、古参家臣VS義鎮+近習という政変が勃発する。
大友家の家臣は主家と同じ家紋を旗印とする「同紋衆」と、征服地において新たに家臣となった「他紋衆」があやうい均衡のうえに共存。政治の中枢に加われない「他紋衆」は事あれば暴発する恐れがあった。義鎮と若き近習たちはこの「他紋衆」の不満を利用し、「同紋衆」の総領である古参家臣の権力者たちをつぶそうと謀略を企てる。担がれたのが「他紋衆」では武で鳴らす小原鑑元。義鎮の近習であった吉弘鎮信は小原が治める肥後に遣わされるが、5年前の戦乱で疲弊した地を民と共に復興させている鑑元に心服し、内戦阻止に暗躍する。だが、中国の毛利元就の動きも絡み、情勢は思わぬ方向に。「望まぬ戦もせねばならぬ。戦をするには勝たねばならぬ」その真意とは?
前作で描かれたのは「義と愛」だったが、今作はもうひとまわりスケールが大きく、一寸先は闇の乱世における「義と利」「情と理」のせめぎあいがダイナミックに描かれる。一貫して流れているのは戦国の世とは言え、誰も戦を望んでいないこと。やむなく戦に臨まねばならなくなった時、人を殺めてもどこで人としての筋を通さねばならないか、を各人各様に考え抜いている姿が描かれ、その意味で現代にも通じる普遍的なテーマが隠されている。

詳細情報

  • 出版社日本経済新聞出版社
  • ページ数376
  • 発売日2018年09月11日
  • ISBN-104532171474
  • ISBN-139784532171476
  • 価格1,836円(税込)

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